ウィルパワーを5ヶ月間マネジメントしてエンジニアとして超集中力を保った話

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※この記事は私の下記のqiitaからの移行記事です。

qiita.com

はじめに

PLAID Advent Calendar 2018 の第10日目は、7月からプレイドにjoinしているソフトウェアエンジニアで、武井壮アカウントをめざしている @tai-hey が担当します。

私はSIerから今年30歳で業界を越えた転職をしてきまして、スタートアップのスピード感と考え方に刺激的な毎日を送っています。

まず、この投稿内容にした動機について話します。 転職してきて、今までとは全く違った環境、業務を行っているため、即戦力でできる範囲は限られています。業務を経験する中でいち早く戦力化できるようになりたいので、少なくとも自身の集中力を最大限保っている状態でないと実現は難しいと考えたので一部書籍を参考にした箇所と、前職の段階から実践していることを合わせてエンジニアとしてのユースケースに落としてみました。

5ヶ月この書籍を実践して、ある程度実例として実績をつめたことと、エンジニアのユースケースとしてアジャストできたので、ここで一度整理するために advent calendar として投稿することにしました。

一部、参考にした書籍は こちら(自分を操る超集中力) です。

対象の読者

この投稿はアウトプットを出す際に集中力というフローを実践して、エンジニアのユースケースとして落とし込んだ実績を記載しています。 私は以前SEとしてビジネスサイドも経験しているため、集中力を保ちパフォーマンスを上げるという面では共通しているところがあるのかと思いますので、汎化させてビジネスサイドの例に当てはめてもいいかもしれません。

リスト

今回記載するtipsのリストは下記の通りです。他にもいろいろやっていますが、効果の高いと判断したものを抜粋しています。 見ていただき、自分にフィットしそうだなという習慣を取り入れていただければと思います。

  • ウィルパワーを使って集中する
  • ウィルパワーを余計なことで減らさない
  • ウィルパワーを回復する
    • 早寝早起き
    • 最低睡眠時間

ウィルパワーについて

先に本記事のメインの考え方となるウィルパワーについてお伝えします。ググってみるといろいろでてくるのですが、これは心理学者ロイ・バウマイスターという人が提唱した考え方らしく、一人一人が持ついろいろ生活する上で必要な意思の量(ドラクエでいうMPみたいなもの)だと思ってもらって良いと思います。

私が大事にしているポイントは - 起きた瞬間からこのウィルパワー(MPみたいなもの)を使い続ける。 - なるべく余計なことで減らさないようにする。 - 睡眠によって回復する。 となります。

最大容量は個人差によりますが、しっかり回復すれば一日消化しきることはなかった(一日しっかり集中できるようになった)ので、今回はブログの言及対象外にしたいと思います。

私が実践を通して生活習慣を改善していった結果、エンジニアのような知的生産型(アウトプットとしての生産性が大事な)職種は体力ももちろんですが、このメンタル的なウィルパワーが重要なことがわかりました。

体力はある程度体感としてわかるので把握しやすいですが、ウィルパワーについては知らず知らずに消耗しているケースが多いので、かなり生活習慣を見直せば効果的なケースが多いと思っています。

実践リスト

ウィルパワーを使って集中する

では、集中すること自体においてエンジニアのユースケースに効果のあったものを中心に紹介していきます。

  • ポモドーロテクニック ポモドーロテクニックググるとたくさんでてきます。30分(25分作業・5分休憩)サイクルで実施します。 プログラミングをするにあたってコードを書いたりしている際に、同じことでぐるぐるしてしまって先に進まないケースってありますよね。ポモドーロテクニックはタスクの進捗にかかわらず、時間で区切って休憩をいれるので、休憩の際に脳が勝手に整理してくれるみたいです。確かに休憩の間(私はこの間に水をくんだりトイレにいったりしています。)にあれ?そういえばあの方法はどうだろうか、誰々さんに確認したらどうだろうか、とコードの別解法やそもそもコード以外にも起こすべきアクションを思いつくことが多かったです。

  • あらゆる通知を切る スマホはかなり時間を奪ってしまうことはいろいろなところで言われていますが、特に友達からのLINE通知が来たり、その他アプリの通知が多かったり、集中力を遮って効率的にウィルパワーを使えなくなってしまいます。スマホはその場にあるだけで気になることが多いので、私はスマホはリュックにしまったり、視界から入らないようにしています。 似たような話で、slack通知やmac自体の通知があります。すべての通知をONにしておくと不要な通知が入って一瞬目線が右上に移ってしまい、集中力を遮ってしまいます。私はmacは基本おやすみモードにして通知を表示させないようにしています。 また、slackは不要なチャンネルはミュートにしています。緊急な場合は自分宛てにメンションがくるはずなので、slackチャンネルの右側にメンションがあれば赤い数字がでるので、ポモドーロテクニックの休憩の段階で確認します。これでだいぶ深く集中する(途中で現実に引き戻されない)ことが多くなりました。

  • 実施するハードルを下げる このノウハウは行動科学マネジメントというメソッドが一部絡んでいるのですが、人が物事を集中する時で、やる気が出ないときはとりあえず作業を始めてみると集中しだす、という原理があります。プログラミングを始めるときや、バグの調査などでなんとなくやる気が出ないときはプログラミングをやろう、バグの調査をしよう、と考えずに、とりあえずPCを開く、とりあえずissueを開くというように先をあまり考えずに行動だけ始めるといつの間にか本当にやるタスクをやっている、という状態に持っていけます。意識を強く使ってしまうとタスクのスタート時にウィルパワーを多く消費するので、私は腰が重いタスクだと感じる時はこれを意識して早く集中するようにしています。

ウィルパワーを余計なことで減らさない

ウィルパワーを気にして生活していく中で、ウィルパワーはなにか考えるたびに消費するので、業務以外で減らすのは個人的に許せなくなってきました。 その中で生活習慣を変えたものを紹介します。

  • 通勤電車 通勤電車はウィルパワーを全力で削ってきます。特に満員電車のストレスは戦闘機パイロットのストレス以上というのを聞いたことがあります。私の大事なウィルパワーを業務以外で削るわけにはいかないので、私は朝6時台の電車にのるか、それをすぎるようならピークを過ぎた8時後半の電車にのるように変更しました。乗り換えの際も早く急行に乗るよりも、一本遅らせて座れる電車を選ぶようになりました。これで大事なウィルパワーを温存します。

  • ミニマリズム 人は物があるとそれに意識を持っていかれる性質があるそうです。おそらくこれは物があるとそれを管理するコストや、ものを見ることでその情報を処理するコストを無意識に使ってしまうようです。私も実感があって、最近昔の服や本を捨てようかどうか悩んでいる時期があって早く判断してしまえば考えることがなくなるので、ウィルパワーを無駄に消費してしまっていたと感じています。 いろいろ捨てていくうちにテレビも捨ててしまいました。テレビは受動的に不要な情報も入ってきてウィルパワーを使い過ぎてしまっていたので個人的には良い判断だったと思っています。

ウィルパワーを回復する

毎日使い切ったウィルパワーは回復させなければ次の日は100%の状態でタスクをこなすことができなくなります。 そのためには体力と同じで回復をしっかり行わなければいけません。ウィルパワーの回復は睡眠が回復の主要方法のようで、睡眠の質が翌日のパフォーマンスに影響することがわかりました。

  • 早寝早起き 早寝早起きはかなり個人差が出ると思います。できるエンジニアは夜型が多いイメージがあり、一回ゾーンに入ると夜通しプログラミングする、というエンジニアは特にイメージしやすいかと思います。社内外問わず、確かに私の知っている優秀なエンジニアは夜型が一定数いると思っています。私はエンジニアになった当初、その流れに乗って夜通しやってみようと思いましたが、どうしてもその次の日などになるとパフォーマンスがかなり下がってしまうので、夜型にはなれませんでした。 私は朝型が身体にあっているようで、調子が良いときは朝5時台に起きて、6時台の電車に乗っています。朝の時間は生産性が高いため、技術的なインプットや実装の設計などの自身が重要と考えるタスクを実施しています。

  • 最低睡眠時間 最低睡眠時間もこれも人それぞれですが、私は最終的に7時間ちょっとの睡眠時間がベスト、というところにたどり着きました。はじめは6時間で大丈夫だろうと生活を行っていましたが、どうしても3〜4日経った段階で頭がまわらない状態が続くようになってしまいました。これは実際の眠気と差異があるからだと思っています。おそらくカフェインとかで目が覚めているけど頭が回っていないゾンビ状態だと思っています。こちらの時間は個人で睡眠時間の計測と日中のパフォーマンスを確認してみると最適な時間がわかるかと思います。

さいごに

いかがでしたでしょうか。エンジニアとして集中力を保つことが出発点となりましたが、もう少し業務に余裕が出てくれば、業務外の活動(LTや自作サービスなど)に使う余力がでてくるのでは、と推察しています。これをきっかけに生活全体が改善され、この5ヶ月でかなりQoLが向上したと思っています。 これ以外にも食のとり方やトレーニングなどの生活習慣改善を行っているので別の記載に投稿していきたいと思います。




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